今日、ある動画が目に留まった。
真っ白な紙の上に、綺麗な楷書で一文字ずつ言葉が書かれていく。
「うまくいかない?
そりゃ、うまくいく途中だからね。」
たったそれだけの言葉なのに、なぜだか少し立ち止まってしまった。
きっと、多くの人は「うまくいっている状態」をゴールだと思っている。
だから何かが思い通りに進まないと、自分だけが取り残されているような気持ちになる。
でも考えてみれば、人生のほとんどは「途中」だ。
学生は社会人になる途中。
社会人は何者かになる途中。
親は親として成長する途中。
そして、何歳になっても人は人として完成する途中なのだと思う。
もし今、何かがうまくいっていないのだとしたら。
それは失敗しているのではなく、途中にいるだけなのかもしれない。
料理だって完成前に味見をしたら物足りない。
映画だって上映開始から15分で席を立てば結末はわからない。
人生も案外それに近い。
途中だけ切り取ると、不格好だったり、遠回りだったりする。
けれど後から振り返ると、必要な時間だったと思えることがある。
もちろん、そう簡単に前向きになれない日もある。
ため息しか出ない日もあるし、自分だけが足踏みしているように感じる日もある。
そんな日は無理に元気を出さなくていい。
ただ、「まだ途中かもしれないな」と思うだけで十分だ。
桜は冬の間、咲いていないように見える。
でも見えないところで春の準備をしている。
私たちも同じなのかもしれない。
何も変わっていないように見える日々の中で、少しずつ何かを育てている。
だから焦らなくていい。
比べなくていい。
うまくいかないことがあったとしても、それは終わりではない。
もしかしたら、うまくいく途中なのだから。
そう思うと、今日という一日も少しだけ優しく見えてくる。
そんなことを考えながら、コーヒーのおかわりを淹れ、ヒゲを整える。
ヒゲメガネ




































